はじめに
本記事では、精密血液検査や遺伝子検査、遅延型フードアレルギーなど様々な検査やアプリを通して得られた筆者自身の生体データを用いたアプリ「Health Map」について記載します。本アプリは基本的に自分用のもののため非公開となります。
以下、様々なアプリや検査で得られる生体データについて述べるとともに、Claude Codeによるメイキング、制作したアプリを共有します。なお私は医療の専門家ではないため、本稿のアプリは自分自身に役立てる目的のものであり、記事で触れている検査内容などについて一切の保証はできない点、ご留意くださいませ。
| (1) 自分自身をハッキングする
私は幼少期からゲームが好きです。年間8〜10の新作ゲームをプレイしますし、基本的に、やりこみまで含めて1つ1つにそれなりの熱量を注ぎます。さてゲームでは自分自身のステータスが可視化されます。またアイテムの効果も明示されます。近年のゲームシステムで多く採用されているスキルツリーでは今後どのような能力を解放していくことができるかが整理されています。

(nano bananaで生成した典型的なスキルツリーのイメージ。現在の能力と今後獲得できるスキルがツリー状に可視化されている)
しかし現実はどうでしょうか。現実はゲームと異なりステータスは可視化されづらく自分の特性も意識しづらい、さらに万人に有効な回復アイテムは無く、ある人にとっての回復アイテムが自分には毒だったりします。ではどうするのか。
各種生体データを用いて、「自分自身をハッキングする」ということが本稿の趣旨です。
| (2) 生体データの取得
まずは、これまで自分自身が様々な検査やアプリを使用して収集してきた生体データを振り返りたいと思います。これは医療の専門家としてではなく、いち生活者としての実感としての記述となります。
遅延型フードアレルギー検査
アレルギーについて一般的には即時型のものをイメージすることが多いと思いますが、遅延型という時間が経って症状が表れるものがあります。その体質の検査が遅延型フードアレルギー検査です。様々な検査結果は問題の有無あるいは問題箇所の特定にはなっても、解釈が難しかったり、問題を起こさないための予防行動や習慣には結びつけづらいことがあります。しかし、遅延型フードアレルギー検査は具体的に自分が避けるべき食物がリストとして出力されるため理解しやすく、日々の食事というアクションに直結します。一点注意としては、私自身過去3回受けたことがありますが、1年単位で食生活に応じてそれなりに結果が変わることです。あくまで今の自分を表す指標だと思って定期的にチェックすることが重要だと思います。
マイコトキシン検査
別名「カビ毒検査」と言われます。現代人は便利な保存食や飲料、身の回りの建築材、マイクロプラスチックの空気感染など、様々な”毒”に暴露され続けているため、体内に蓄積された毒を調べて避ける・除去することを目的とする検査です。たとえば、私の結果でいうと、異常範囲と診断されたのはオクラトキシンAでした。この結果は脳内ドーパミンレベルの減少、免疫に影響あるとのことです。原因は、水の損傷をうけた建築物からの暴露のほか、食べ物ではワインやぶどうなどが暴露源となるようです。ではどうしたらよいかというと、オクラトキシンAは、ビタミンA/E/Cおよび抗酸化剤の補給が緩和に重要であるほか汗で排出されることが判明しているため、サウナなどの使用が推奨されるとのことです(運動後はすぐに汗をふきとることが重要)。この検査は一般的に専門家でないと解釈が難しいため、もし検査を受けるなら専門カウンセリングをセットで受けることをオススメします。(私は過去1度検査したことがあり、上記の記述は専門カウンセリングの結果に基づくものとなります)
有機酸検査
感情の起伏は腸内の状況と大きく関係します。イライラする、集中力が続かない、やる気が出ない、それらはメンタルや、ましてやコミュニケーションの問題ではなく腸内の問題かもしれません。有機酸検査は腸内環境などを細胞レベルでチェックする検査です。私は、シュウ酸塩代謝物に問題があるようで、「疲労、エネルギー不足、睡眠障害があり、さらにはドーパミンの転化減少傾向があり、一度興奮すると人よりも治まりづらい、その他、多動、興奮状態、妄想などの症状あり」とのことでした。人として非常に大きなディスアドバンテージを持っているように思うのは気のせいでしょうか。それともこれも個性といえるでしょうか。結果としては興味深いというか面白く、一度受けてみると意外な自分の一面が見えてくるかもしれません。
遺伝子検査
自分が将来どのような病気になるリスクが有るか、体質的には何歳まで生きることができそうか、飲酒傾向や、アルコールによる顔の赤くなりやすさ、苦みの感じやすさ、太りやすさ/痩せやすさなど様々な生きていくうえでの傾向がわかるもの、それが遺伝子検査です。この分野は日々研究が進んでいるようで、私が過去受けたMYCODE(現在はサービス終了)は、一度唾液サンプルを送ると、最新の研究結果に応じて結果が更新されていきました。またMYCODEとは別のサービスでは、より詳細な体質、たとえば自分の場合は「ビタミンB12が常に枯渇しやすい。もし不足するとストレスによる精神面の影響や自信を失うと復帰まで時間を要するなどの特性あり。落ち込んだらメンタルケアよりも魚介類を食べるべき。」などがわかりました。今後、またさらに別の遺伝子検査を受けてみたいと思っています。
上記のような検査だけではなく、近年様々なアプリで自分のログを蓄積することができます。たとえばAppleWatchを装着して睡眠するだけで自動でログを取得できるAutoSleep、カフェイン摂取を管理するHiCoffee、体温管理のomron connect、血糖値管理デバイス&アプリのLibre/LibreLinkなどがあります。
| (3) すべての生体データを統合したウェブアプリ化
前述の結果はそれぞれが役に立つのはもちろん、単純に知ることがとても面白いです。しかし、実際日々のアクションにつなげることはなかなか困難です。上記のようなことを常にすべて把握して活用できるかというと難しいでしょう。例えば上記のような生体データを統合的に判断し、ランチに行った際に「ヒレカツ定食」か「刺身定食」にするべきか、そのような日々の生活の指針にできるようなものがあると良いと思いました。
「Health Map」は、血液検査・睡眠ログ・体組成データなど多種多様な健康データをインポートし、RPGのステータス画面のようにスコア化・可視化するパーソナル健康管理アプリです。Google Geminiがデータを横断分析し、クエスト(改善タスク)やスキルツリーを自動生成、チャット相談ではユーザーの全健康データを踏まえたパーソナライズされた回答を提供します。技術スタックは Next.js 14(App Router)+ TypeScript + Supabase + Gemini APIとなりClaude Codeで実装しました。
インポートされるデータは血液検査のレポートであるPDF、睡眠データなどのアプリでエクスポートしたCSV、その他テキストデータなど形式がバラバラです。リレーショナルにモデリングすると各データソースごとにテーブルが必要になりますが、JSONBに格納することでスキーマレスに多様なデータを受け入れています。またHealth Insightsという中間レイヤーを用意し、全データソースの横断分析結果をキャッシュし、Quest生成、Chat、Status表示から共通参照するようにしています。(このような工夫は、Claude Codeが自動で提案してくれたため私は”Yes”と答えるのみでした、と言えたらかっこいいのかもしれませんが、実際にはこちらからチャットでClaude Codeを誘導しています)





レスポンシブ対応していますので、スマホ・タブレットなどから移動中でもそれなりに見やすく整理された状態で閲覧可能です(ただしPCで最適化・調整しており、レスポンシブ対応はClaude Code任せです)。暴徒の例のようなシチュエーションにおいて、自分の体質にあったランチをおすすめしてもらうことができます。
| (4) おわりに
今回のClaude Codeでのアプリ制作を通して思ったことは、過去の自分の制作物のアップデートについてとなります。
実はこのアプリは1年ほど前に、Reactベースでプログラミングしたものがベースとなっております。そのときのものをデザイン面では踏襲しており、バックエンドをClaude Codeで大きく刷新してもらいました。すると例えばチャットの返答や生成されるクエストやスキルツリーが変わるため、フロントは同じように見えても、体験自体が変わるように思います。今後も、様々なセルフリメイクをしていこうと思いました。
以上、自分の健康状態を可視化するアプリ「Health Map」でした。










